
はじめに

「社内政治」って聞くと、なんかドロドロしたイメージがあるよね〜!

データによると、そのイメージを持っている方は多いようでありますが、本書はその先入観を真っ向から覆す一冊であります!
「社内政治」という言葉を聞いて、どんなイメージを持ちますか? 派閥争い、根回し、足の引っ張り合い……そういったネガティブな場面を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。
私も最初はそんな先入観を持ったままこの本を手に取りましたが、読み終えたときには印象がガラリと変わっていました。
本書『ポリティカル・スキル』は、組織の中で自分がやりたいことを実現するために、うまく立ち回る技術を体系的に解説した一冊です。卑怯な手段や媚びへつらいの話ではなく、組織の現実をしっかり直視しながら、前向きに自分の力を発揮するための考え方が詰まっています。
今回は読んでみて感じた読みどころと、正直な感想をご紹介します。
1.本書の基本情報
| タイトル | ポリティカル・スキル 人と組織を思い通りに動かす技術 |
| 著者 | マリー・マッキンタイヤー |
| 訳者 | 桜田直美 |
| 出版社 | SBクリエイティブ |
| 発売日 | 2024年3月29日 |
| ページ数 | 368ページ |
| 定価 | 1,800円+税(税込1,980円) |
| ISBN | 978-4-8156-2436-1 |
著者のマリー・マッキンタイヤーは、20年以上のコンサル経験を持つワークプレイス心理学者・キャリアコーチです。パナソニック、Google、Amazonをはじめとする多様な企業や政府機関と仕事をしてきた実績があり、本書はその経験をもとに書かれています。
2.どんな人に向いている本か

これって管理職とか、偉い人向けの本なのかな〜?

いいえであります!むしろ社会人になりたての若い方にこそ読んでほしい内容であります!
本書が特に向いていると感じたのは、以下のような方です。
- 社会人になったばかりで、組織の動き方がまだよくわからない方
- 「頑張っているのに評価されない」と感じている中堅社員の方
- 上司や他部署との関係に悩んでいる方
- 「社内政治」という言葉に漠然とした不安やモヤモヤを感じている方
私が読んでいて強く感じたのは、本書が決して「出世したい人」向けの本ではないということです。自分のやりたいことを実現し、働きやすい環境を自分でつくっていくためのスキルとして提案されています。むしろ、組織で長く働くすべての人に知っておいてほしい内容でした。
社内政治というと年次の高い人や管理職の話と思いがちですが、若いうちに読んで実践を積んでいくほうが、キャリア全体を通じてずっと活きてくると思います。
3.内容・読みどころ

本書はPART1〜3の全11章で構成されており、組織スキルの基礎から実践的なゲームプランまで体系的に解説されているであります!

なんか学校の教科書みたいにちゃんとしてるんだね〜!

むしろ学校では絶対に教えてくれない、組織の現実を扱っているのが本書のユニークな点であります!
「組織の掟」を受け入れることが出発点
PART1で最も刺さったのが、「組織の掟を受け入れること」という視点です。職場に民主的な公平さを求め続けることはエネルギーの無駄遣いであり、まず現実をそのまま見ることが、ポリティカルスキルを身につける第一歩だと著者は説きます。
これは冷笑的な話ではなく、「現実を正しく認識してから動こう」という、ある意味でとても誠実な態度だと感じました。
レバレッジと力関係の読み方
第3章で解説されるレバレッジ(他人に自分のしてほしいことをさせる能力)の話は、組織の中の人間関係を一気に俯瞰できる視点を与えてくれます。
役職や地位だけでなく、評判・ネットワーク・専門知識・人間関係など、レバレッジの源泉は複数あります。「自分には何もない」と思っていた人でも、動ける余地があることに気づかせてくれる章です。
人間関係の「種類分け」と対処法
パワーゲームの対処法や、人間関係を類型化して整理する言語化力がとにかく鋭いです。「あの人はこういうタイプか」と当てはめながら読める場面が随所にあり、読後に職場を見る目が変わります。
📝コラム:PART2の第6章「絶対にしないこと」は、やってしまいがちな失敗パターンの裏返しになっています。自分の行動を振り返る機会としても活用できる章です。
4.読んでみて感じたこと・実践への応用
読み終えて、まず感じたのは「すごい言語化だな」という素直な驚きでした。パワーゲームの構造や人間関係の種類を、ここまで整理して言葉にできるのかと、著者の分析力に圧倒される場面が何度もありました。
一方で、正直なことを言うと「これを逐一意識しながら動くのは、さすがに無理だ」とも感じました。
ただ、読み進めるうちに一つの仮説が浮かんできました。本書に書かれていることは、もしかしたら「こうすれば成功する」という処方箋というより、「組織でうまくやっている人たちの行動を逆算・分析した結果」なのかもしれない、と。
経験を積んでいくにつれて、息を吸うように自然にできるようになる人もいる。本書はそのプロセスをあらかじめ言語化してくれているのだと思えば、全部をすぐに実践しなくても、自分の状況に使えそうなものから試していけばいい、という気持ちになれました。
私自身は、まず「組織の掟を受け入れてから動く」という姿勢と、「自分のレバレッジを意識して高める」という2点から取り入れていこうと思っています。
おわりに

社内政治って前向きに考えたら、自分がやりたいことをやるための技術なんだね!なんか気持ちがラクになったよ!

まさにであります。組織で自由に動くためのスキルを、早いうちから身につけておくことが大切であります!
『ポリティカル・スキル』は、社内政治へのイメージを根本から変えてくれる一冊でした。ドロドロした攻略本ではなく、自分が働きやすい環境をつくるための、前向きな思考フレームワークとして読むと、非常に多くの気づきが得られます。
全部を実践しようとするとハードルが高く感じるかもしれませんが、まず「自分が使えそうな1つ」を見つけるだけで十分だと思います。組織の中で自由に動きたい方、ぜひ手に取ってみてください。
それでは、良きホビーライフを!

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