こんばんは、kanatoです。
読みたいなぁと思っていたサイボウズ式ブックスの第1弾「最軽量のマネジメント」を読み終わりましたので、ご紹介したいと思います。先日、急性前立腺炎で会社をお休みしていた時に1日かけて読了しました。私個人としては結構なシチュエーション(トイレが怖い・・・)状況で読んだので内容は結構焼き付いているのではないかと思います。逆にこの本を読み返すとトイレが怖くなるかもしれませんが・・・
最軽量のマネジメント(山田 理 著)
本書はサイボウズ取締役・副社長の山田 理さんがサイボウズで実践してきたマネジメントを1冊にまとめたものです。サイボウズって2005年ころは結構な離職率(28%)だったんですね(実はそのころ、サイボウズ株を購入していたりしました)。それが2013年には4%まで低下させ、今では働き方改革を成功させた企業の代表になっています。
本書を読み終えて、私が印象に残っているのは次の3点でした。
- ホワイト企業より透明な企業
- 「みんな」なんて存在しなかった。
- 「説明責任」と「質問責任」
ホワイト企業より透明な企業
なんだか透明な企業、クリア企業って聞くとかっこいいですよね。サイボウズはホワイト企業の代名詞のように言われていますが目指したのはこの透明な企業でした。とにかく情報公開を徹底すること。これは仕事を減らせるだけでなく、マネジメントスキルも一段下げられるということです。その理由や詳細は本書を読んでいただきたいのですが、これが本書の提唱する「最軽量のマネジメント」のたったひとつの実践すべきです。
「みんな」なんて存在しなかった。
十人十色なんていわれますけど、色々な場面で「みんな」という言葉が使われますよね。
- 「みんな、そういってますよ」
- 「みんなが無理だと言ってます。」
- 「みんな、嫌がってますよ」
じゃあ、このみんなって誰なんでしょうか。AさんとBさんと・・・Cさんの周りの何人か?
多分きちんと話を聞くと「みんな」と言っていても結構曖昧で多いのかもしれないし少ないのかもしれないし、単に自分の言いたいことを代弁する代名詞に使っているだけかもしれない。
山田さんはこの時、「みんなってだれやねん!!」と言って、社員全員と「ザツダン」することにしたそうです。その結果浮かび上がってきたのは、「みんな」なんて存在しなかった・・・ということです。そこから「100人100通りの自立」といった考えに至られたそうです。
また、この雑談からは2つの発見があったそうです。
- 部下の不満は見えないから怖い。見えるようにすれば怖くなくなる。
- チームが「おかしいとき」って、情報が「共有されていないとき」
「説明責任」と「質問責任」
これまでマネジャーの「説明責任」ということが結構強く言われていたように思います。しかし、上司も人間ですし、部下の考えていることがすべてわかるわけではありません。ならば、部下にも「質問責任」を持ってもらうというのは妥当な考えだと思います。というか、「説明責任」と同等の「質問責任」を持っていただくことは当たり前のような気がします。言うなれば、「わからないことは聞いて!!」ということですよね。ただ、これって結構できていない人多いですよね・・・(私も含めて・・・)。
また、マネジャーにもその上司に対する「質問責任」がありますし、「自分でもなんでこんなこと言ってるかわかんないんだよねぇ・・・ハハハ」みたいなことを言っていてはダメということですね。こんな感じだと部下のモチベーションもダダ下がりです・・・。
最後に
ということで、今回は「最軽量のマネジメント(山田 理 著)」をご紹介しました。
全体を読んでいて思ったのですが、本書のエッセンスの部分は、先にご紹介した「貞観政要」に通じるものがあるような印象を持ちました。言うなれば、現代仕様の帝王学でしょうか。ちょっと違いますか?
企画がスタートしてから実際に出版されるまでに2年かかったということですが、それだけの時間をかけて綿密に作り込まれた本書は、新米管理職の私にとって、非常に大きな知見を与えてくれたと感じています(おそらく、次のサイボウズ式ブックスも買うと思います)。今のマネジメントに行き詰っている方やこれからチームのマネジメントを目指される方はぜひ一読をおすすめします。
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