座右の書『貞観政要』 中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」(出口 治明 著)

こんばんは、kanatoです。

最近、会社からの帰宅中に駅前の本屋さんによることが多くなってきました。多くの場合は適当に本を物色して、何も買わずに出てしまうのですが、今回ちょっと立ち読みして、衝動買いというかタイミングよく買ってしまった本をご紹介したいと思います。

座右の書『貞観政要』 中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」(出口 治明 著)

私も管理職になったし、いま自分のグループの状況があまりよくないと感じていて、何かのヒントになればと思って手に取った書籍でした。角川新書から出ていて、同名の単行本を改筆、再編集したものだそうです。

貞観政要って皆さん、ご存知ですか?貞観政要は唐の2代目皇帝である太宗・李世民の言行録です(ちなみに呉兢という人が編纂している書物で、太宗が書いているわけではありません)。貞観はその時の元号で、この時代は非常に平和でよく治まっていた時代とされています。そんな治世の中での「政」治の「要」諦がまとめられた古典で、日本でも徳川家康や明治天皇も学んだと言われています。

私はなぜか一時期中国古典にはまっていた時期があり、大学生くらいの時に一度読んだことがありました。しかし、内容はほとんど覚えていませんでした。本当に唐の太宗が家臣から色々言われる…的な印象しか残っていませんでした。

本書はライフネット生命の創業者で、大分にある立命館アジア太平洋大学(APU)の学長をされている出口治明さんが、座右の書としている貞観政要から治世(マネジメント)のエッセンスを抽出して、意訳しながら、ビジネスシーンに照らして解説をされており、現代のビジネスリーダーにとってはかなり有用な書籍だと思います。

「はじめに」だけを読んでも、「名君と呼ばれる人の2つの絶対条件」や「三鏡」といった内容など、ビジネスリーダーにとっては有用な気付きになるのではないでしょうか。もし気になるようでしたら、この部分だけでもぜひ読んでみてください。

内容も時代背景の説明から始まり、重要な部分を6章立てで解説されています。古典特有の小難しい表現もほとんどなく、かなりすらすら読んでいけました。特に「何もしないリーダーを理想と考えよ。」はきちんと心に留めておこうと思ってしまいました。(最近の何もしないリーダーって、本当に何もしないですよね。悪い意味で・・・。それとはやはり違います。)

最後に

ということで、今回は「座右の書『貞観政要』 中国古典に学ぶ「世界最高のリーダー論」(出口 治明 著)」をご紹介しました。著者は最後にこう書かれています。

優れたリーダーになるために最も必要なのが、「正しく決断する力」です。・・・帝王学の教科書と呼ばれてた「貞観政要」の中に、正しく意思決定をするためのヒントと心構えが集約されていると考えています。

まだ貞観政要を読んだことのないリーダー・管理職さんにはぜひ一読をおすすめしたい書籍です。

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