こんにちは、kanatoです。
最近は仕事ばっかりでまともに本を読むこともできていないのですが、活字を読むのも疲れるので、通勤電車の中でも漫画ばかり読んでしまいます。ということで、今回も通勤時に読んだコミックスをご紹介したいと思います。
アド・アストラ ―スキピオとハンニバル―
スキピオとハンニバルとの副題の通り、第2次ポエニ戦争でのギリシャとカルタゴの戦いを最初から最後までを描いた作品です。
主人公はプブリウス・コルネリウス・スキピオとハンニバル・バルカの2人で、どちらの側面からも描かれており、この構成は結構珍しい気がします。
戦争シーンやそこに至るまでのところなどかなり書き込みが多く、読むのには少し時間がかかるかもしれませんが、読みごたえと満足度は十分でした。
最初はハンニバルの攻勢にローマがやられるターン。ハンニバルには誰も勝てず、完全に守備に回っていきます。当時は共和制ローマなので、短いスパンで執政官が変わっていったりして、そのうち、スキピオが出世していって執政官になるとローマの反撃のターンです。
最後にはハンニバルの戦略を学んで進化させたスキピオが買って終わるのですが、そのラストが何とも・・・。本当に最後の最後まで描かれているのにびっくりしました。スキピオは戦争に勝った後、スキピオ・アフリカヌスと尊称で呼ばれるまでになりますが、最後は権力争いから脱落して、田舎に隠居して亡くなります。ハンニバルはというといろいろな国をめぐってローマに対抗しようとしますが、結局は道半ばで殺されてしまいます。最初から最後まで読み進めてきて、気持ちが昂ったところで、こんな感じの悲哀が待っているとは・・・ぜひ、この悲哀を感じていただきたいと思いました。
最後に
ということで、今回は「アド・アストラ ―スキピオとハンニバル―」をご紹介しました。読み進めていって、最後にこんな結末が待っているとは思いませんでした。ちなみに今回は第二次ポエニ戦争でしたが、第一次はスキピオ・アフリカヌスの父とハンニバルの父ハミルカルが戦っていたりしますし、第三次ではスキピオ・アフリカヌスの長男の養子に入ったプブリウス・コルネリウス・スキピオ・アフリカヌス・アエミリアヌス(小スキピオ)がカルタゴを滅亡させることになります。
ちなみにスキピオのお父さんもプブリウス・コルネリウス・スキピオ、息子もプブリウス・コルネリウス・スキピオ・・・同じ名前なのが何ともややこしいですね。ローマの風習でお名前を受け継いでいくらしいです。
コメント