乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ(大西 巷一 著)

コミック

こんばんは、kanatoです。

今回も大西巷一さんの作品です。この方、歴史ものが多いのですが、どれもなかなかに興味深いです。私の興味の方向とあっているというのもあるのですが・・・

乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ

出来事としてはあんまり有名じゃないかもしれませんが、15世紀初頭に中央ヨーロッパで起きた「フス戦争」を題材にした作品です。

実在した人物が何にも出ていますが、主人公は「シャールカ」という少女です。初っ端からいきなり騎士に強姦されるというハードモードなスタートですが、そこから「ビーチュチャラ」という初期の銃を手に騎士を倒していったり、天使隊の歌姫としてみんなを鼓舞したりと数奇な運命をたどっていきます。

餓死しそうになったり、焼死しそうになったり、記憶喪失になったり、いろいろとハードな展開が満載ですが、当時としてはそんな感じだったんでしょうね。

実際の人物としては、神聖ローマ皇帝ジギスムンドや傭兵隊長ヤン・ジシュカとかはきちんと書かれているのではないかと思います。ジシュカはちゃんと隻眼から全盲になっていますし・・・。あと、フニャディー・ヤーノシュが出てきますね。作中ではヨハン・フニャディーとなっていますが。この人はヴラド・ドラクラでも出てきましたね。こういうの見つけるとうれしくなるのは私だけではないはず。

さらに、聖ジャンヌ・ダルクが出てきました。確かにフス戦争とジャンヌの生きた時代は重なっていますね。いろいろと面白い演出を加えてきます。

ちょっと生々しい表現も多いですが、これが人間の歴史・・・みたいな感じがして、私は好きですね。

最後に

ということで、今回は「乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ」をご紹介しました。やっぱり、この作者さんの作品、好きだわ~。

ちなみに外伝も出ていますので、そちらも読み終わったら、ご紹介したいと思います。こちらは2巻まで出ていますが、オスマンのメフメト二世とか出てきてます。結末は知っていますが、それでも楽しみで仕方がないです。

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